中学受験の社会でのオススメ教材をまとめました。
- 「社会は家庭学習を中心に進めている」
- 「効率良く学習できる教材を探している」
- 「教材が多くて迷っている」
という方はこの記事を読むと、”どの教材を選ぶべきか”が明確になると思います。
内容は以下の通りです。
- 初級編3選
- 中級編7選
- 上級編3選
- 特別編
- まとめ
捕捉:記事の信頼性
簡単な自己紹介です。
中学校社会科・高校日本史の教員免許を持っています。
大学時代から、学習ボランティアや塾講師として教育に携わってきました。
現在は中学受験の塾で働いていて、講師歴は6年目になります。
多くの生徒や保護者の方と関わってきた経験に基づいて記事を書こうと思います。
1.初級編3選
初級編では、社会の学習の初期段階から使用できる教材を紹介します。
基本的に、両親のサポート無しで取り組めるという観点を重視しつつ選んでいます。
自分でつくれるできる子ノート 社会
タイトルの通り、社会のノートを作りながら学んでいける参考書です。
空欄を埋めていく形で学習を進めます。
基礎的なレベルを想定して作られており、子ども1人で進めやすい参考書だと思います。
小学4.5年生で社会の勉強を本格的に始める1段階目の教材としてオススメです。
一度ノートを作って終わりにするのではなく、何度も繰り返し読んでいくことで記憶の定着につながります。
楽しみながら、繰り返し使ってみてください。
合格する歴史の授業
この教材は中学受験専門塾として、毎年多数の合格者を輩出する「ジーニアス」という塾の授業を完全再現する、というコンセプトで書かれています。
この一冊で基礎レベルから思考力まで身につけることが出来るという紹介がされています。
ただ今回初級編として紹介したのは、イラストが豊富で”イメージ”を使って歴史・地理を理解することが出来る教材だからです。
この一冊で、問題を解くちからや思考力が完璧にはなりませんが、全体像をイメージするには最適な一冊と言えます。
この本で身につけた”イメージ”が今後の社会の学習を大いに助けてくれます。
歴史編(上)と(下)、地理編の三冊があります。
中学入試基礎ドリ 社会[歴史]
この教材には歴史編と地理編があります。
ただ、2021年現在に改訂版が出版されているのは歴史編のみです。
地理はデータが古くなっているのであまりオススメできません。
しかし、歴史編は本当にオススメです。
古代から現代までが、15章にまとめられています。
1回目に重要語句をなぞりながら暗記します。その後2回、3回、4回と問題演習が載っていますが、レベルが徐々に上がっていくので、子ども1人でも充分進めることが可能です。
上記の参考書とは違い、問題を解きながら暗記していく事が得意な子どもにはぴったりな参考書と言えます。
この一冊を2周ほどすると、歴史の基礎は完成と言えます。
2.中級編7選
中級編では7冊の参考書を紹介します。
無理なく問題演習の量を増やすことの出来る教材を選びました。
デザイン等はシンプルなものが多いので、当たり外れが少ない分、社会への苦手意識が強い子どもには手に取りづらいかも知れません。
初級編で基礎を固めつつ、親や塾のフォローが必要なことも多くなります。
下記の中から、出来れば2冊の教材を完璧にすると、ほとんどの中学校の入試に対応する事が可能です。
コアプラス
超定番の教材です。
インプットをアウトプットを同時にできます。
無駄がなく、本当に必要なところのみが網羅されているので、中学受験の必需品と言っても過言ではないかも知れません。
詳しい使い方や注意点は、別の記事を参考にしてください→https://koko-koko-a-mondo.com/junior-high-school-entrance-exams-5/
もちろん、全てのレベルの生徒が使用する事ができる教材ですが、初級編の1冊を経てからの方が効率が良いので、今回は中級編としました。
社会 (中学入試の最重要問題)
地理、歴史、公民の分野が一冊にまとまっている参考書です。
入試に頻出な分野を分析し、それを元に構成されている教材なので効率良く学習できます。
癖は少ない教材だと思うので、人によっての向き不向きは少ないはずです。
ただ、やはり初級編に比べてシンプルな作りなので、社会に対して苦手意識が強い場合には、親のフォローが必要になります。(中級編のほとんどの教材に言える事です)
でる順過去問-合格への1008問
問題演習の為の教材として、とてもオススメな1冊です。
地図や図も豊富で、実戦に近い形での演習が積めます。
入試に出た問題で構成されるので、レベルは高めです。
基礎固めというよりは、問題演習用の教材です。
社会では、色々な角度から問われても対応できる力が必須なので、問題演習の為の教材は2冊以上は取り組みたいところです。
その内の一冊には、ぜひ「出る順」を入れてください。
社会メモリーチェック
この教材の最も良い点は、改訂が毎年行われる点です。
地理や公民の知識がアップグレードされるので、安心して取り組めます。
ただ、難易度は少々高めです。
基礎〜中級のレベルでは、細かすぎる知識も載っているので”最初の一冊”としてはオススメできません。
改訂版を用意して、まとめのページを辞書のように使っていくのは良い方法です。
購入する場合は、夏頃まで待ってから改訂版を最新版をご購入ください。
小学高学年 自由自在 社会
こちらも、辞書的な使い方が良い参考書です。
問題演習版もありますが、他教科との兼ね合いを見つつ演習量は調整する必要があります。
ボリュームが多いので、取捨選択が必要になる教材です。
中学受験 実力突破
実力強化編と応用力強化編の2つの編で構成されています。
実力強化編では、暗記と入試問題での演習が出来ます。
応用力強化編では、さらに難易度の高い入試問題とテーマ別での問題演習が出来ます。
志望校に合わせて、やる部分を選択する事が大切です。
巻末に仕上げ問題として模擬テストが用意されているので、実力を図るために解いてみても良いかも知れません。
また、暗記カードがついているのも嬉しいポイントです。
中学入試 出るとこだけ図と表でまとめる 社会の要点整理
中学受験で多くの実績を残している、「受験ドクター」からの教材です。
この一冊をメインの教材として進めのではなく、辞書的な役割を果たす教材です。
視覚的にイメージする事が出来るので、補助教材として活用すると大きな効果を発揮してくれるはずです。
3.上級編3選
上級編に取り組む為には、社会の進捗以上に、他教科との兼ね合いが重要です。
算数などに余裕があり、社会にある程度時間を割ける難関校志望者のみが取り組んでください。
ただ、良問が多いので社会の本質や面白さを感じる事の出来る参考書でもあります。
論述でおぼえる最強の社会 改訂4版
タイトルの通り、難関校で出題される論述対策をメインに据えた参考書です。
丸暗記を脱し、社会を体型的に理解していくことで記述力と思考力を育成するというコンセプトの参考書です。
やはり、内容的に優先順位は高くはありません。
難関校を志望し、かつ他教科にも余裕がある場合には、取り組んでみるのが良いと思います。
特進クラスの社会
有名中学を突破することを目的として、出版されています。
良問が多いですが、難易度はやはり高いです。
このシリーズで、難関・超難関対策問題集というのもあります。
こちらは、本当にレベルも高いので志望校と他教科との兼ね合いを考慮してください。
本当に余裕がある場合のみオススメしますが、ここまでのレベルをやり切らなくても、中学受験は対応可能です。
中学入試 最高水準問題集 社会
難関校の入試を分析して、良問を厳選しています。
良問が多いのですごく難解な印象はありませんが、レベルは高いです。
Amazon等の説明欄で、入試問題の掲載中学校の一覧を見る事が出来るので、志望校の名前がある場合には、取り組んでみるのが良いと思います。
自分の志望校を越えてまで、やる必要はないです。
4.特別編
特別編では5冊の教材を紹介します。
なぜ、特別編なのかはそれぞれの項目で説明します。
4科のまとめ
四谷大塚のオリジナル教材です。外部から新品を購入する事はできないので、特別編としました。
中古品はネットで購入可能です。
この教材の長所は、教科書的に使用することが出来る点です。
文章を読み進めるのが苦でない生徒なら、この教材一冊で基礎〜中級レベルまで完成します。
それくらい、完成度の高い教材です。
手に入れるのが可能であれば、一度使ってみることをオススメします。
子どもの好き嫌いによって、コアプラスと4科のまとめのどちらかをメインテキストとして使用していくのが、最も効率が良い方法です。
スタディアップ
こちらは、他の教材と一線を画すほどのボリュームとクオリティであり、値段も別格なので特別編としました。
カリスマ社会講師である、野村先生のオリジナル教材です。
CDを聴きながら、学習できるので授業を受けているのと同じ感覚で勉強できるのも特徴的です。
全ての教材を購入する必要はありませんが、ベーシックな一番人気の教材を購入し、やり切れると社会で困ることはないと思います。
HPはこちらです→https://www.studyup.jp
・デイリーサピックス
・栄冠中学入学試験問題集 社会編
・王道の社会
上記はそれぞれ、SAPIX・栄光ゼミナール・TOMASという大手中学受験塾のオリジナル教材です。
一括りにしたのは、これ!というオススメ教材は特にないからです。
デイリーサピックスなど、完成度はとても高いですが塾で授業を行うことを前提に作られている教材なので、家庭学習用に購入する必要はありません。
それぞれの塾で使用している教材を丁寧にやり切ることが最も大切です。
5.まとめ
様々な教材を紹介しましたが、一番大切なのでは
子どもの好き嫌いとレベルに合わせた教材を選ぶ事です。
それぞれの教材に特徴はありますが、この時代では内容に大佐はありません。
「何をやるか?」、よりも「やり切れるか?」が大切です。
学習が進めやすい教材をぜひ選んでみてください。